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鹿児島県 池元 様

鹿児島県
池元航 様

(柑橘)ツートップ+を使用

収穫後から満開までの期間にツートップ1000倍を葉面散布したところ、花芽の質と量が飛躍的に向上しました。満開から生理落果終了時まで散布を続けることで、実止まりが良くなり、初期肥大も促進され、奇形果も大幅に減少しました。

基本的に上記の期間で重点的に散布していますが、曇天が続く時や、晩秋の花芽形成期に散布することも、収量や樹勢の安定のために効果的だと感じています。

【使用方法】

  • 苗木、成木で春先の発芽量確保が目的の場合: 1,000〜2,000倍で葉面散布

  • 着果期: 3,000〜5,000倍で葉面散布

  • 果実成熟期: 5,000〜1万倍で葉面散布

  • 土壌の難溶性ミネラルの溶出化を狙う場合: 3,000〜5,000倍で土壌潅水

 

 

【感想】

 

植物ホルモンのオーキシン活性化、土壌や混用資材の還元化を主な目的として使用しています。

夏場のハウスなどでカリウム欠乏が見られるのは、高温でオーキシン活性が低下しているためです。オーキシンを活性化させることで、「土壌はカリウム過剰なのに植物はカリウム欠乏」という状態を防ぐことができます。カリウムの吸収がスムーズになることで、マグネシウムやカルシウムなど塩基性養分の吸収も促進されます。

 

土壌潅水では、植物ホルモンの活性化に加え、還元化により嫌気性微生物の活発化や、還元溶解による微量要素群の吸収性向上を主に期待しています。

また、発芽数を増やしたり発根を誘導するのもオーキシンであり、植物体の分化や増加に役立ちます。オーキシンの特性として、基本的には新葉や果実などの地上部の成長点で作られ、重力に従って下部へ移行していきますので、葉面散布が最も効率よく植物全体にオーキシンを巡らせることができると感じています。

一言で言えば、「肥料分が吸収しやすくなる」「植物全体の血流が良くなる」というイメージです。

 

※注意点
酸化還元電位が低く、金属類や鉱物類の成分に対して還元溶解を起こす特性があります。(酸性資材の使用に近い反応)
薬剤希釈時の混用や、土壌中の酸化している鉄分を植物が吸収しやすい二価鉄に変化させるなど、栽培面で基本的にプラスになりますが、例として以下の注意点が挙げられる場合があります。

  • 灌水チューブ内にリン酸やカルシウムが固着化していた場合、還元溶解が起きてチューブの穴が目詰まりする可能性があります。

  • 銅剤やジマンダイセンなど、金属イオンの付着で殺菌を狙う資材は、還元溶解が起こることで流れ落ちやすくなり、植物表面上での残存期間が短くなる可能性があります。

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